BIKE || MOTORCYCLE

はじめての輪行

Posted on Sun 20 December 2020 ( 2021-01-07 update ) in bike

ぶっつけ本番の輪行

ロードバイクを購入したらパンク修理セットや空気入れと同じくらいに使うものだと思い込んでいたので輪行袋を購入したのはだいぶ前です。輪行袋を入手してから4年近く経過して、ようやくはじめての輪行を敢行しました。いつも自走するかクルマで移動しちゃうことが多かったので、輪行めんどくさいってイメージがどんどん膨らんでましたがようやくです。

輪行袋は定番中の定番であるオーストリッチのL-100を購入しました。あわせてフロント用エンド金具とMTB向けリア用エンド金具を購入。しかしうっかりミスをしてフロント用のエンド金具は2つも購入。何やってんだか。

輪行袋には縦型と横型があるけれど、縦型をとりあえず購入すべきだと思う。

横型というかホイールをひとつだけ外すような輪行袋は列車での輪行においてベストとはとても言えない。たしかに簡単かもしれないけれど、コンパクトさに劣ることもあって車内トラブルを誘発したり、置けるスペースが限られたりと運用面でのデメリットがあると思うので、ひとまず買うなら定番中の定番を狙った方がいいと考えます。ルールがどうのというよりも周りにご迷惑をおかけせずに済ませたいそこに主眼を置いています。

そんなこともあって、オーストリッチのL-100を選んだのでした。

購入した輪行袋はこれまで持って走ることはあっても使うことはなし。そして予行練習は一切せず。そのうちでいいやとあとまわし。

今回は旅程を考えてからぶっつけ本番で輪行に挑みました。

旅程については「椿ラインと大観山と箱根旧街道」にまとめてますが、自宅を8時すぎくらいに出発。5分もすれば新横浜駅に到着。土地勘があるというか勝手知ったる新横浜駅なので駅ビル下のスペースで輪行袋に収納します。

では、早速ぶっつけ本番の輪行を開始します。

輪行 前後ホイールを外す

自転車をひっくり返してホイールを外します。

輪行 ホイール固定

フレームにがっちりタイヤをくくりつけて固定します。

輪行 カバー取り付け

目隠しのカバーを取り付ければ完了。

簡単だね!

繰り返しますが簡単だね!

写真を取りながらだって30分もあればできあがりだよ!

……いや、簡単は言い過ぎか。でも、それほど身構える必要はないと思います。段取りが頭の中でちゃんと整理できていれば問題ありません。

輪行袋に収納するには、まず通行する人の邪魔にならないスペースを見つける必要があります。ジロジロ冷たい視線を浴び続けたり、ドンとぶつかられたりしていたらやりにくいですから、落ち着いて作業できる場所を探しましょう。

秋冬のこの時期は、陽が当たってぽかぽかする場所がいいなあ。のんびり作業できるのが理想です。改札の近くがいいとか述べてらっしゃる記事を見なくもないですが、改札から遠いと大変な輪行って便利なんですかね?きちんとパッキングできてるんですかね?

新横浜駅はそれほど混雑している駅ではないので、駅の改札に向かう手前の場所で問題なく作業できます。駅ビル1階のオープンスペースが利用できます。小机側のスペースなら陽が当たるけど菊名側は日陰なのでちょっと寒いですね。

早速、輪行パッキング。

大まかな段取りは次の通り。

  • 自転車をひっくり返す
  • ホイールを前後外してクイックリリースを引き抜く
  • エンド金具を取り付ける
  • ホイールをフレームにくくりつける
  • 袋をかぶせて持ち手をつける

ポイントとなるのはエンド金具の取り付けとホイールのくくりつけ。というかここくらいしか悩ましいポイントなんてありやしないです。

エンド金具とリアディレーラー

まずエンド金具。

ホイール固定した写真を見てもらえるとわかりますが、大きなカセットを使えるロングケージのリアディレーラーですとエンド金具の長さが足りていないため地面にディレーラーのアームが着いてしまいます。

これでは移動でディレーラーを破損してしまいますね。

そこでどうするかとなります。

片持ちのエンド金具も登場してきており、リーチの長いエンド金具を使う方法もありますが、既存のアイテムで対応する方法もあるにはあります。

輪行 リアエンド

オーソドックスなエンド金具の取り付けだとこうなります。わずかに足りない感じ。ギリギリいけるかなくらい。

輪行 リアエンドチェーンの処理

あらかじめチェーンをクイックシャフトに引っ掛けておくとディレーラーが立ち上がってくれますので地面に着くのを防ぐことができます。

さらにリアディレーラーの位置をトップ側、シャドウディレーラー化に伴いちょっと恩恵が少なくなったかもしれませんがフレーム内側にシフトさせておくとディレーラーに直接ヒットする事態をより回避できるでしょう。エンド金具の高さも既存品で十分に間に合います。

しかし、アームが邪魔かもしれませんね。フレーム下方、輪行時は横方向で出っ張りができます。これに注意しながら歩くのもちょっと大変ですね。

今回はチェーンをシャフトに引っ掛けずにオーソドックスな方法で収納しました。地面ギリギリというか接地しますが、ゆーっくり取り扱えば問題になることはないだろうと判断しました。

フレームとホイールの固定

つぎにホイールをフレームにくくりつける作業。

一般的にはリムがリアエンドとサドルを通るような位置に置かれているパターンが多いように思います。TCRだとこの位置に固定しようとするとフレームにホイールのハブ軸部分がくるのであまりうまくないですね。

傷がつくのはかまいませんが、固定する場所として適切じゃない。もう現物あわせでいくしかないですね。フレームとホイールを重ねてみて座りの良さそうなところでくくりつけるようにします。ガタつきがなければいいのでうまい場所を探しましょう。

結局のところ、フレーム形状なんてメーカーが異なれば変わりますし、フレームサイズによっても違います。ここならバッチリなんて場所はないのがよーくわかりました。収まりの良い場所ってのは各々で見つけておくべきでしょうね。たぶん、ホリゾンタルなクロモリだとオーソドックスな位置で大丈夫だと思いますけれど、カーボンフレームはダウンチューブが太かったり、前三角が小さかったりとかいろいろ試してみないとダメかなと考えました。

それとホイール固定には専用のベルトでってのが基本ですが、マジックテープやベルクロと呼ばれる面ファスナーで固定するのが簡単だと思います。クルクルっと巻きつけて固定できると作業性は向上します。通販でも売ってますので輪行袋に合わせて入れておきましょう。

フレームにホイールが固定できたらカバーを取り付け。広げたカバーの指定場所にフレームを置いたらカバーをたくしあげて包みます。

ポイントはカバーをたくし上げる前に持ち運び用バンドの片側をボトムブラケットあたりに固定しておくこと。カバーをたくしあげたらカバーに設けられた穴からバンドを引き出してヘッドチューブ付近に固定します。

やってみればたいしたことはないんですが、なにせ正解が曖昧というかこれでオッケー!っていうチェックポイントが判然としないのでできた感が少ない。たぶんこれを埋めるのは経験だと思います。

輪行袋をかかえて乗車

輪行のパッキングができたら乗車して移動。

今回は、新横浜から小田原まで。

2020年になって新幹線輪行で大型荷物スペースが話題になる。5月20日より新幹線の最後部座席は3辺合計160cm超の荷物の指定席になるとのこと。そして利用には事前予約が必要。でも同じページ内にてスポーツ用品は予約不要と書かれていて、「特大荷物スペースの利用を希望する場合は事前予約を」となっている。

つまり、持ち込みでデッキなどにおく場合は予約不要だし、特大荷物スペースの設定がない車両や自由席車両は対象外。いまのところ長距離で輪行することはなさそうなので関係ないと理解してしまって良いのかな。邪魔にならないように心がけることを大事にしよう。

東海道・山陽・九州新幹線への特大荷物のお持ち込みについて

で、実際のところですが、9時台の1号車に乗りました。運転席後ろのデッキに人がいることはかなりまれなのは通勤で新幹線を使っていたのでわかってましたから先頭の入り口に待機。

いざ、新幹線が到着してみるとガラガラ。さすが通勤時間帯をすぎるとこだまは空いてるぜ!って思い、デッキから車両を覗いてみます。あら、後方の大型荷物スペースとその前のシートが空いてます。ならばということで移動しました。

輪行 新幹線大型荷物

これで安心。

といっても15分もすれば到着なのであっという間の輪行移動でした。

続いて、小田原から湯河原までは東海道線で移動しました。

都心方面の東海道線はとても混んでいますが、小田原付近はそうでもないみたい。9時半過ぎの時間帯はガラガラでした。通勤時間帯じゃないってのもあるのかも。先頭車両のの荷物ゾーンを確保して乗車。

輪行 東海道線

湯河原駅で輪行終了でしたが、これといってトラブルもなく10時到着でミッションを完遂しました。

輪行って便利だなぁ。

輪行袋解除

湯河原駅に到着してみたらものすごい風……。

たぶん風速10m以上はあったと思います。なにせ輪行袋と言わずいろんなものが飛ばされそうになりました。作業自体は簡単なんですが、風との戦いで輪行袋がたためません。たぶんこれが一番時間がかかったかも。

くくっていたバンドを外してホイール取り付けるだけなので特筆すべきことはなし。邪魔にならない場所を確保して作業しましょう。

走り出す前にシフトやフレーキの動作確認はお忘れなく。

荷物を背負って入る場合は、慌てずコンパクトに、そして丁寧にパッキングしましょう。ちょっとした粗が疲労の元になりますのでしっかりと作業。

同じ場所に帰ってくるならコインロッカーに荷物を入れてしまうのもいいですが、それだと輪行の機動性を損ないますものね。やっぱりスタートとゴールが違っていいのがメリットなのでうまいことやりましょう。帰りは輪行なしなら宅配便で荷物を送るのもありですものね。

小田原駅

この行程では、椿ラインを登って箱根を下り小田原駅で終了だったので荷物は背負いました。輪行の時は荷物が多くならないように工夫をしながら楽しみたいですね。

輪行してみて感じたこと

世の中が新型コロナウイルスで自粛しましょうという状況なので「いつも」がどんな感じかはちょっとわかりかねるところもあるけれど輪行は便利だと思う。

パッキングする時間や列車を待つ時間が増えることになるけれど、100km近くの距離を60分も経たずに移動できるのはすごい。2時間弱で湯河原まで自走で行けるかと言ったなら難しいものね。自走だと5時間はかかりそうだ。

立地を考えると東海道新幹線をうまく使いこなして沿線で遊ぶのがいいのかな。それに在来線を使っての移動は混雑状況を考えると避けたいかも。使い分けが大事だと思いました。